整体師、セラピストとしての経験が浅い内は、膝のマッサージを敬遠してしまいがちになるものです。複雑でたくさんの筋肉や靭帯で構成されている膝は、どこからどのようにほぐしていけばいいのか。
その答えは、太ももの前面にある縫工筋のマッサージ。整体師、セラピストは基本となる膝窩筋マッサージと併せて勉強していきましょう。
膝の痛みに骨盤からアプローチ。骨盤矯正と膝窩筋マッサージで膝の痛みを取り去るマッサージのやり方はこちらから。
a href=”https://www.momisuta.com/massageprofessional/208/
難しいイメージのある膝のマッサージ、整体マッサージ業界に入りたての新人の頃は誰もが苦手意識を持ちやすいものです。
肩こりや腰痛の症状のお客さんよりも圧倒的に少ないニーズですが、介護施設や整骨院など老人が多く訪れる場所で働く施術者には膝のマッサージは必須のスキル。
リラクゼーション系のお店で働くセラピストも高齢者の施術をする際、膝のマッサージをしっかり出来るとリピート率は格段に上がります。
筋肉や靭帯と関節が複雑に絡み合っていてどこから手を付けていいのか分からないのが膝のマッサージの一番の悩みどころ。
まずは膝に関わる筋肉をほぐすことから始めてみましょう。中でも一番のおすすめは縫工筋(ほうこうきん)のマッサージ、この縫工筋は体の中で一番長い筋肉です。
骨盤の前側から脛(すね)の上部内側に掛けて付着しています。この筋肉は膝を曲げる、歩く、走るといった日常動作の際、常に使われる筋肉です。
厳密に言えば、股関節の外転、屈曲、外旋に作用する筋肉なので膝に最も影響する筋肉です。また、常時使われているので疲れが溜まりやすくコリかたまると膝関節に痛みを生じます。
お客さんを仰向けの状態にして、施術者はお客さんの足元に立ちます。膝から指四本分(約6㎝)上の位置から脛の付け根にある縫工筋の停止部に向かって、親指を使ってもみほぐして行きます。
特に膝の内側(ぼこっとした部分)と脛の内側にある縫工筋の停止部はしっかりと圧を掛け入念にもみほぐしてください。
少し難易度が上がりますがうつ伏せの状態での縫工筋マッサージもおすすめ。
やり方はうつ伏せに寝てもらい片方の脚を持ち上げ膝を曲げます。そのまま、お客さんの脚を自身の膝の上に乗せる感じで固定し四指を使って縫工筋をマッサージします。
この体勢は縫工筋が緩んだ状態で行えるマッサージなので軽い力でもほぐれやすく、仰向けの状態でのマッサージより即効性があり効きます。
但し、マッサージをする際の姿勢が慣れるまで難しい点と、高齢者にはこの姿勢を取ること自体ができない場合があるので注意してください。
膝関節を構成する靭帯や関節、それらすべてをマッサージでほぐすことは出来ません。そもそも靭帯は関節を固定する為のものですから緩めてしまうとケガの元、大変危険です。
関節はマッサージでもみほぐすものではなく、主にカイロプラクターが矯正して動きを付けたりズレてしまった関節を元の位置に戻すもの。
まずは膝に関係する筋肉をしっかりとほぐせるようになることが先決です。
その上で治療家を目指すならば、関節の矯正や動きを付けるスキルを身に付けていくのが膝マッサージのステップアップの手順です。関節の矯正は習得するのに何年も掛かる上級テクニックですから、安易に本やDVDなどで独学し実践することは絶対にNG!
必ずスクールに通って教わるか治療院でしっかりと先生から教わり、資格をもらってから行うこと。安易な矯正は取り返しのつかないケガや事故に繋がるので大変危険です。