突然のぎっくり腰で動けない、夜も遅いし病院もやっていない。そんな緊急事態は、自分で何とかするしかありません。かと言って、下手なことをすれば激痛と共に益々動けなくなりかねません。
まずは、ぎっくり腰とはなんなのかを知ることが重要です。ぎっくり腰の解説から、自力で動けるようになる応急処置と体操まで、プロの整体師がご紹介します。
ある日突然襲われる激痛、ぎっくり腰。かなりの痛みが腰に走り、立っていることすら出来なくなる恐ろしい腰痛です。
ぎっくり腰の正式名称は、急性腰痛症。ヘルニアや椎間板の一部が断裂したり、腰椎の圧迫骨折など幅広い症状の総称です。
原因は大きく分けて、筋肉疲労、骨格の歪み、いきなりの過負荷の3つが主なもので、一度味わうと何の前触れもない突然の激痛で立ち上がり動くことすら出来なくなります。
ぎっくり腰の鉄則は、患部を冷やすことです。筋膜が炎症を起こしていたり骨や関節までその炎症が及んでいるかは分かりませんが、とにかくまずは炎症を沈める為に冷やしましょう。
20分程冷やして、回復して来たらぎっくり腰に効く腰痛体操をやってみましょう。
腰の筋肉の緊張をほぐすことでぎっくり腰の痛みは減少します。しかし、痛めている腰の筋肉をストレッチするのは危険です。
そこで、腰の筋肉と繋がりの深い、骨盤やお尻、太ももの筋肉を緩めることで間接的に腰の筋肉の緊張をやわらげていきます。
まず、うつ伏せの体勢になり左右どちらかの膝を曲げてカエルの足のような形を作ります。ぎっくり腰の場合、この体勢を取るとかなり痛みが走るので、左右どちらか痛くない方の膝を曲げて下さい。
曲げる角度は痛みの少ない角度を自身で探して下さい。この際、決して無理はしないように、どちららの膝も曲げられないようであれば、足は真っ直ぐに伸ばしたまま行っても大丈夫です。
次に、両手を床に押し付けるようしっかと固定し、その両手を軸に左右に体をゆらゆらと揺さぶります。
上半身を固定したまま、床を押さえつけている手を左右に揺らすことで腰から下の筋肉がストレッチされます。
腕ごと揺らすと上半身しか揺れませんから、腕は揺らさずにしっかりと床を押さえつけて、腕を軸に腰をゆらゆらと揺さぶるイメージで行ってください。
この腰痛体操をする際の注意点は、上半身を起こした状態で行うことです。
上半身を起こすと腰が反り返ってしまうので腰の筋肉や腰椎に負担が掛かり、ぎっくり腰が悪化する可能性があります。
必ず顔は床に付けたまま腕の力だけで腰から下をゆらゆらと揺さぶりましょう。
この体操が終わった後は、血流が良くなりぎっくり腰による炎症が再度起きて痛みが起きることがあります。体操の後は、もう一度しっかりとアイシングして安静にして下さい。