目の疲れ首のコリに後頭下筋群ストレッチ!嚥下障害にまで効く!

目の疲れ首のコリに後頭下筋群ストレッチ!嚥下障害にまで効く!

首を守る後頭下筋群が疲れると首肩こり目の疲れ嚥下障害にまで。ストレッチとマッサージでコリをほぐして柔らかい首を取り戻しましょう。
 

私たちの健康に欠かせない首の柔軟性。首の周りには重要な神経がたくさん通っています。

首の痛みや疲れを放っておくと、目の疲れや肩こりだけじゃなく、食べ物を飲み込みづらくなる嚥下(えんげ)障害にまで発展することもあるんです。

大切な首を守る為のストレッチとマッサージすべき筋肉をご紹介します。

 

頭の重さは体重の一割以上

ボーリング玉の頭の重さ

首には7本の骨があり、その骨を頸椎(けいつい)と呼び、第1頸椎と第2頸椎を上位頸椎、第3~7頸椎を下位頸椎と分類しています。

第3頸椎以降の骨の形状は似たような構造ですが、第1頸椎と第2頸椎の構造は他の頸椎と異なり、第1頸椎を環椎(かんつい)第2頸椎を軸椎(じくつい)とそれぞれ呼ぶこともあります。

第1頸椎は頭を直接支える大切な役割を担っている骨で、後頭部との間に環椎後頭関節という関節があり、体重の10~15%の重さがある頭を支えています。

ボーリングの玉は自分の体重の一割くらいのものを目安に選ぶと言われていますから、ちょうど自分が投げやすい重さのボーリング玉の重さが自分の頭の重さくらいです。

首の動きの半分を占める環椎軸椎

環椎

二番目の首の骨である軸椎は、歯突起(しとっき)と呼ばれる突起物が上にある環椎に向かって突出した形状をしており、環椎との間に環軸関節を形成しています。

この歯突起を軸にして環椎は動くことが出来ます。環椎の動きの軸になる骨なので、軸椎と呼ばれ、この二つの頸椎は環軸関節でしっかりと結びついています。

上位頸椎である、環椎と軸椎の環軸関節の回旋可動域は、頸椎全ての回旋可動域(首が回せる範囲のこと)の50%の動きを担っているとされ、首を回す動作において欠かせない役割を持っています。

目が疲れると首がこる

目の疲れ

一番上と二番目の首の骨を支えている筋肉は、後頭下筋群と呼ばれる4つの筋肉です。上頭斜筋、下頭斜筋、小後頭直筋、大後頭直筋に分類されます。

これらの筋肉が位置する箇所には、目の疲れに効くツボ、天柱(てんちゅう)風池(ふうち)があります。

頭や首がどのような位置にあっても、眼は常に目標物を視線の中央に保持するように自然と働きます。

目の動きと首の動きを反対方向に動かすのは、かなり意識しないとできないことからも、東洋医学である眼のツボが後頭下筋群に集中しているのは合点がいきます。

つまり、首のこりと目の疲れには関連があると考えられます。

後頭下筋群は敏感な筋肉

天柱2

後頭下筋群は頭を支える大切な筋肉なので、非常に敏感です。筋紡錘(きんぼうすい)という受容器は、筋肉が過度に伸ばされた時、筋肉を収縮して損傷を起こさせないようにする働きを持っています。

この筋紡錘の数が後頭下筋群は非常に多く、お尻の筋肉である大臀筋の約5倍もの数が存在しています。

強制的に反射で筋肉を収縮させるということは、硬くなるということ。つまり、後頭下筋群は敏感な分、コリや疲れを感じやすいとも言えます。

嚥下障害にも影響を与える

嚥下

後頭下筋群が緊張し硬くなると、頭が体の前方に突出した姿勢になり、顎が挙上してきます。この姿勢は、慢性的でひどい肩こりの人に多い姿勢で、肩の筋肉に大きな負担を掛け続け、肩こりをどんどん悪化させていきます。

さらに、気道優位の姿勢なので、呼吸はしやすくなりますが物を飲み込みづらい姿勢の為、嚥下(えんげ)障害の要因になります。

最近、肩こりがひどい、目の疲れもひどい、食べ物を飲み込みづらいと感じる。このような症状を感じる人は後頭下筋群に負担が掛かり過ぎているかもしれません。

また、最近では第1頸椎の矯正をして全身の歪みを解消する、第2の骨盤矯正ブームのような整体も流行り出しています。

骨盤の次は首矯正!第一頸椎の歪みをとる整体

後頭下筋群ストレッチのやり方

後頭下筋ストレッチ

目の疲れ、肩こり、嚥下(食べ物飲み物を飲み込むこと)、上位頸椎の安定などの働きをしている後頭下筋群の疲れを自分で出来るストレッチでほぐしていきましょう。

やり方はとてもシンプルです。

まず、背筋を伸ばして胸を張ります。座った状態でも立った状態でもどちらでもOK

次に、頭を下に下げていき自分の足元を見ましょう。この時、背筋を伸ばし胸を張ったまま行うのがポイント。背中が丸くなると後頭下筋群にストレッチが掛かりません。

息は止めないようにリラックスして、下を向くときに息を吐きだしましょう。息を吐きだすことで筋肉が緩むのでストレッチ効果が高くなります。

もっとストレッチを効かせたい時は

効きが足りないと感じたら、先程のストレッチで下向き足元を眺めている状態で、片方の手の中指を立てて後頭部に軽く引っかけましょう。

この時、決して力はいれずに手の重みだけを中指を使って後頭部に掛けるイメージで行ってください。両方の手では背中がどうしても丸まってしまい後頭下筋群にストレッチが掛かりません。

この体勢は傍からみると、悲劇のナルシスト感が半端ない格好ですので人前でやる時は強い意気込みで行うか、一人で部屋でほくそ笑みながら行ってください。

マッサージはうつ伏せでしっかりと

うつ伏せマッサージ

整体師セラピストが後頭下筋群を施術する際は、うつ伏せがおすすめです。顔枕にお客さんの顔がしっかりとハマっていますから、圧を掛けても頭が固定されており効果的にほぐしていくことが出来ます。

左側右側と片方ずつ親指を使って圧をしっかりと掛けましょう。慣れて来れば、両方同時に施術してもちろんokです。

仰向けでも施術することは出来ますが、頭の位置が安定しずらいので圧が掛けずらいのが難点です。

ある程度、お客さんの頭を抱え込むような施術のやり方になるので鼻息の荒い人は必ずマスク装着しないと、素敵な春風がお客さんの顔に当たってしまいます。

セラピストとしてまだ新人の頃は無理をせず、うつ伏せでほぐすことをおすすめします。

顔が押しつぶされないように注意

うつ伏せで頭下筋群に圧を掛けていく際、真下に圧を掛けていきすぎるとお客さんの顔が押しつぶされていきます。

いくら顔枕があっても限度がありますから、頭下筋群の筋肉の付き方をイメージしながら、斜め上、頭部の方向に向かって圧を掛けて押しましょう。

お客さんに、苦しくありませんか?と問いかけるのも忘れずに。

 

まとめ

首の骨は7本あり、中でも1番目と2番目の環椎と軸椎は重要で、首を回す際、50%の動く為の役割を担っている。

環椎と軸椎は後頭下筋群が支えており、目の疲れに効くツボ、風池、天柱がちょうどその辺りに位置することからも、目の疲れと首の疲れは密接に関係している。

後頭下筋群はかなり敏感な筋肉で、お尻の筋肉の約5倍の筋紡錘と呼ばれる受容器が存在している。

後頭下筋群がコリ硬くなると、頭が体の前方に突出し顎が挙上するので肩こりの原因となり、物を飲み込みにくくなる嚥下障害の要因にもなる。

ストレッチは背筋を伸ばし胸を張って行うこと。背中が丸まれば後頭下筋群にストレッチは全くかからない。

後頭下筋群のマッサージはうつ伏せで片方ずつ行うのが簡単でやりやすい。慣れてきたら、仰向けや両側同時に押すこともできる。

 

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ボディトレーナーダイスケ
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