立ち仕事で脚がパンパンにむくんでしまった。寝不足で顔のむくみがひどくて小顔が台無しに。
なんてことよく聞きますが、実際のところそれって整体やマッサージで解消するものなのか。
そもそも、疲れて脚がこるのと浮腫むのって何がどう違うんでしょうか。
肩こりに代表される「こり」の症状は、局所的に一部分が硬くなり、血行不良を起こし引き起こされる不快感や痛みを指します。
「こり」は同じ姿勢をとり続けることで、部分的な筋肉の負担が掛かり続けて出来てしまうものです。
次に、脚の浮腫み(むくみ)に代表される症状として、朝履いて出かけたブーツが帰宅して脱ごうとするとぱつんぱつんで脱ぐことが出来ない。
つまり、半日足らず足の太さが増してしまっている状態です。
最後に、張りは背中が鉄板のようにカチンカチンに張っている。コリとは違って全体的に硬くなっている状態を指して使われます。
筋肉は全身に何百とあり伸びたり縮んだりして体を動かしますが、同じ姿勢を続けたり、同じ動きを続ければ特定の部位の筋肉に負担が掛かり、やがてコリが出来ます。
コリが生まれると、その周囲の筋肉は本来の長さを保つことができず、不自然に引っ張られて緊張します。
例えば、タオルの中心を少し捩じるとシワが出来ます、そのシワが張りで、捩じることで生じた渦の中心がコリです。
つまり、筋肉のどこかに「こり」が出来ることで、関連する筋肉に張りが生まれるということです。
むくみとは、血液中に含まれる水分が血管やリンパ管の外に染み出し、ふくらはぎ等の皮膚の下に溜まった状態のことを言います。
つまり、筋肉のこりや張りとは全く違うものです。
本来はリンパ管を通って流れていく水分や老廃物が溜まり、その溜まった水分の分だけ脚が膨らむのです。
血管の中を流れる血液は、心臓のポンプ作用によって流れますが、リンパ管の中を流れているリンパ液は筋肉が動くことで流れていきます。
筋肉のポンプ作用を使って流れているリンパ液、その筋肉が弱ったり疲れてしまうと流れが悪くなり、結果としてむくみが生じるのです。
顔やふくらはぎに、むくみが出た時は筋肉をマッサージしても解消しません。筋肉のコリや張りではなく、水分や老廃物が溜まっている状態ですから、その滞りを解消しリンパ管から流していくしかありません。
つまり、リンパマッサージやリンパドレナージュなど呼ばれる、オイルなどを使った施術が一番です。
筋肉にアプローチするのではなく、リンパ管に沿って施術をすることで老廃物を流し、むくみを解消してくれます。
ちなみに、顔やふくらはぎだけに浮腫みが起こるわけではありません。
リンパ管が通っているところはどこでもむくみが起きる可能性はあります。顔とふくらはぎは目立つ箇所というだけです。女性は特に、毎日、目につきますよね。
背中や首にだって、リンパは通っていますから、流れが滞ればむくみが出来ます。
リンパマッサージに行くと、ふくらはぎや顔だけでなく全身マッサージをされるのは、全てのリンパ管の流れに沿って施術をする為です。
むくみと言えば、女性というイメージがありますが、男性だってリンパ管はありますから同じようにむくみは出来ます。
ただ、女性に比べてふくらはぎの筋力が強く、足を締め付けるようなブーツを履くことも少ないのでむくみにくいことや、自分の脚を見たり、顔を鏡で見て浮腫みを確認したりしないことから目立ちにくいようです。
しかし、きちんとむくみを確認すれば、男性もむくみがある人はたくさんいます。
リンパ管の流れが悪くなる原因は、筋肉の疲れ以外にも睡眠不足や塩分の取り過ぎなどの生活習慣が大きく関わるからです。
こりが出来ると周りの筋肉が引っ張られて張りも出来る。こりも張りも筋肉の血行不良を起こし、痛みや不快感が起こる。
むくみは水分が溜まった状態、リンパ管から浸み出した水分が溜まり、脚や顔が膨らむことでむくむ。
リンパ管は筋肉が動くことで流れがスムースになる為、筋肉の疲れや筋力低下で流れが悪くなる。
普通のマッサージではなく、リンパマッサージをすることで、リンパ管に水分が吸収されて流れがスムーズになりむくみが解消される。