身に付けよう!内臓マッサージの基本とやり方

身に付けよう!内臓マッサージの基本とやり方

マッサージしてもすぐに肩こり腰痛がぶり返す。そんな人は内臓のコリが原因。内臓マッサージで臓器のコリをほぐして内臓を正しい位置に戻すことで関連する肩や腰などの辛い症状がなくなります。
 

肩こり、腰痛、足の疲れなどの症状に悩まされた時、マッサージを受けると楽になりますが、2、3日するとまたぶり返して辛くなる。こんな症状の方におすすめなのが内臓マッサージ。

肩こりなどの不快な症状の原因となっているのが筋肉のコリとは限りません。内臓に不調をきたすと筋肉にそのサインが「痛み」となって現れることがあります。

日頃から暴飲暴食、不規則な生活リズムと運動不足など内臓に負担をかけがちな方は、普通のマッサージではいつまでたっても辛い症状は改善しません。

 

内臓にもコリがある

内臓は筋肉

筋肉のコリが原因で起こる肩こりや腰痛などは、コリ硬くなった筋肉を整体やリラクゼーションマッサージでほぐせば楽になります。そのマッサージ効果は普通1週間前後はもつでしょう。

しかし、中にはマッサージを受けた2、3日後にはもう肩こりが元に戻っているような場合や、ひどい時には施術を受けた翌日には肩こりが辛いといった重度の症状に悩む方がいます。

そのような症状の場合、その原因は筋肉のコリではなく内臓のコリである可能性があります。

内臓は平滑筋と呼ばれる筋肉で出来ています。暴飲暴食、生活リズムの乱れ、ストレスなどで臓器に負担が掛かり過ぎると平滑筋が疲弊してきます。

例えば、脂っこいものや辛いものを食べ過ぎると腸が伸び縮みする回数が増え過ぎることで平滑筋が疲労状態になり、緊張して硬くなります。

臓器が癒着すると内臓機能が低下する

臓器は蠕動(ぜんどう)運動によって食べ物を消化するなど、各臓器の役割を果たしています。(蠕動運動とは、人が無意識に行う臓器の収縮運動のこと。)

緊張して硬くなってしまった平滑筋は動きが悪くなり隣接する臓器と癒着(くっついてしまう)を起こすことがあります。そうなった場合、臓器の蠕動運動を阻害してしまい内臓の働きを悪くしてしまいます。

内臓マッサージで臓器を正しい位置に戻す

内臓マッサージ

疲弊し癒着した各臓器をほぐすことで癒着した臓器のコリを解消し、臓器を本来ある位置へ戻し、その働きを回復させるのが内臓マッサージです。

各臓器は神経が脊椎を通って脳と繋がっています。臓器に不調が起こると神経を通してその信号が脳に伝えられます。その際、隣接している神経が誤ってその信号を受け取ってしまい、痛みや不快感を生じさせることがあります。

それが、内臓からくる肩こりや腰痛です。筋肉一つ一つにも神経が繋がっており、その神経が位置する場所と各臓器の神経が位置する場所は非常に近い位置にある為、脳が誤ってシグナルを解釈してしまい本当なら、内臓が不調なのに、肩が痛い、腰が痛いと勘違いしてしまうのです。

このような現象を生理学では内臓一体性反射と呼んでおり、生理学の観点から見ても内臓の不調が筋肉に誤って影響を与えてしまうことは認められています。

各臓器の神経と隣接する筋肉はこのようになっています。

肝臓・・・大・小菱形筋、大胸筋胸骨部
腎臓・・・大腰筋、腸骨筋
胃 ・・・大胸筋鎖骨部、上腕二頭筋、頸部屈筋群、円外筋、円回内筋、母指対立筋
心臓・・・肩甲下筋
脾臓・・・僧帽筋中部
膵臓・・・広背筋、上腕三頭筋
肺 ・・・三角筋、前鋸筋、烏口腕筋
胆嚢・・・膝窩筋
副腎・・・縫工筋、薄筋、ヒラメ筋、腓腹筋
小腸・・・大腿四頭筋、腹横筋、腹直筋、内腹斜筋、外腹斜筋
大腸・・・大腿筋膜張筋
直腸・・・ハムストリングス
虫垂・・・腰方形筋
膀胱・・・脛骨筋、腓骨筋、仙棘筋、
副甲状腺・・・肩甲挙筋
甲状腺・・・小円筋
胸腺・・・棘下筋

腎臓が弱っている人は腰痛に、肝臓が疲れている人は肩甲骨まわりに疲れや不快感を感じやすく、大腸が悪いと脚に重だるさを感じることが分かります。

内臓マッサージと腸もみの違い

腸もみ腸ほぐし

リラクゼーションや整体のお店によっては、腸もみ、腸ほぐしといった施術コースがある場合があります。これは、小腸と大腸のみをもみほぐす施術を指します。

内臓マッサージは、大腸や小腸はもちろん腎臓、肝臓、膵臓などあらゆる臓器をほぐす施術です。

内臓マッサージのやり方と注意点

内臓マッサージのやり方

疲弊して癒着した臓器のコリをほぐし正しい位置に戻す内臓マッサージ。施術に際して、絶対に守らなければいけないルールがあります。

それは、内臓に腫瘍や炎症などの内科疾患がない人にのみ行うこと。内科で検査を受けたうえで異常がなく、内臓に不調がある方のみを対象に行える施術です。

もし、臓器に炎症がある状態で施術を行えば炎症を悪化させたり、傷をつけて出血させてしまう恐れもあります。

内科疾患の恐れがない人であることを確認できたら、内臓マッサージの基本に沿って施術を行っていきましょう。

中指と薬指の腹を使う

肩や腰などの筋肉をほぐす要領で親指を立てて行うと内臓への施術は圧が強すぎます。中指と薬指の柔らかい腹の部分を使って優しく圧を掛けて行います。

それでも痛みを感じる人に対しては、第二関節の辺りを使い指の面を広くして押圧します。

呼吸に合わせて力ではなく手の重みで押す

力を使って下腹部を押すと中指と薬指の腹で押していても鋭い圧を感じます。そうなると押される側は痛みを感じお腹に力が入ってしまい内臓のコリを見つけるのが困難となります。

そこで、指を支点に腕と手の重みを利用して押していきます。お客さんの呼吸に合わせて息を吐きだしたところで圧を掛けましょう。

押すスピードよりゆっくりと圧を離す

呼吸に合わせて、手の重みを使って圧を掛けたら今度はゆっくりと指の圧を抜いていきます。その際、押した時のスピードよりもゆっくりと指を戻してください。

押した時のスピードよりも速く指を戻してしまうと、内臓がびっくりして硬く緊張してしまいコリを見つけにくくなってしまいます。

まんべんなく内臓を押してコリを探る

各臓器を一つずつ全体的に押していき、どの臓器にコリがあるのかを見極めていきます。コリがある臓器をスグに発見してもそこで止まらずに、まずは全体を押していき臓器全体の硬さを把握しましょう。

自然に指が沈む範囲まで軽めの圧を掛け、沈まなくなったところから更に少し圧を加えてコリを探りましょう。

 

内臓マッサージの習得には2年かかる

内臓マッサージ手技

内臓マッサージをマスターし、臓器のコリをきちんと捉えることが出来るようになるには専門学校できちんと学習しても2~3年は掛かる整体の高等技術です。

生理学、解剖学、陰陽五行説などの内臓マッサージの知識体系を学び、内臓マッサージのマスターに施術を教われば誰でも内臓マッサージの手技を習得することは可能です。その施術の効果は高く、何十年と悩まされた慢性的な肩こりや腰痛などが改善するケースがある程です。

安易に独学で覚えた程度の施術では、かえって状態を悪くしてしまうこともあります。今回は、内臓整体の専門店である整体ルームhiroを運営している先生の監修のもと記事の作成と実践を行いました。

実際に施術を受けることが出来ますので、興味のある方は一度、体験してみることをおすすめします。

整体ルームhiro※女性限定のお店なので、男性は利用できません。

 

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ボディトレーナーダイスケ
もみすた・ダイスケ
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