240万人以上の人が患っていると言われる坐骨神経痛。お尻の辺りから足先まで痺れや重だるい感じのする、あの嫌な症状は、なった人だけがわかる辛さです。
夜も眠れないほどの辛い鈍痛は、長引くほどにストレスも生じ、心身共に疲れますよね。整体師、セラピストの手技でそんな辛い症状を少しでも楽にするコツをご紹介します。
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人の体で最も太い神経は坐骨神経と呼ばれるお尻から足の先までを走る神経。その太さは親指ほどあり下半身における神経の中枢です。
親指ほどもある体で一番大きな神経が何らかの原因で圧迫されることで足の付け根から臀部、足先にかけて痺れや鈍痛を伴う症状が現れます。
この症状は坐骨神経痛と呼ばれるもので、坐骨神経痛に悩まされる人は、若者から高齢者までと幅広く現代病の一つとなっています。
原因として、デスクワークなどで長い時間座っていることで、腰や臀部の筋肉への負担が大きくなり、坐骨神経を圧迫してしまい坐骨神経痛になる人が増えたと考えられます。
太くて長い坐骨神経の始まりはお尻にあり、中でも梨状筋と中殿筋は坐骨神経の一番太い部分が通る部位に当たり、この筋肉が硬くなると坐骨神経を圧迫します。
坐骨神経痛のほとんどの原因はこの梨状筋と中殿筋のこりです。
梨状筋のこりが原因で坐骨神経痛を引き起こす場合は、坐骨神経痛ではなく梨状筋症候群と呼ばれます。
お尻は脂肪が厚く筋肉も大きい為、肘を使って圧は強めにしっかりと押すこと。
お尻には多くの筋肉があり坐骨神経痛に効く梨状筋と中殿筋を見分けるのは慣れないうちは難しいものです。しかし、簡単に見分けられるコツがあります。
それは、足の付け根とお尻に三角形を2つイメージするだけ。足の付け根の三角形は小さくお尻全体の三角形は大きいものをイメージしましょう。
足の付け根にイメージした小さい三角形とお尻全体にイメージした三角形、その中心点がそれぞれ、中殿筋と梨状筋のツボです。
大きい三角形の中心が梨状筋のツボ、小さい三角形の中心が中殿筋のツボです。肘を使い、しっかりと圧をかけて押しましょう。
梨状筋や中殿筋をマッサージしても柔らかくこりが無い場合、腰の椎間板ヘルニアや分離症など筋肉ではなく腰椎や仙骨に原因があり、腰の神経を圧迫し結果的に坐骨神経に影響を与えている可能性があります。
この様な場合の腰へのマッサージは細心の注意が必要で、一つでもマッサージのアプローチを間違えれば症状を悪化させてしまいます。
整体マッサージ初級者(経験が3年未満)の内は、腰や仙骨を直接マッサージしないのが無難です。
腰や仙骨へのマッサージを避ける代わりにお尻の筋肉と股関節周りの筋肉をしっかりとマッサージしておきましょう。そうすることで腰への負担が減り坐骨神経痛を起こしている要因となっている腰椎と仙骨への負担が軽減されます。
特に、大腿四頭筋とハムストリングスを重点的にマッサージとストレッチを行うと効果が出やすくなります。ハムストリングスを3つにわける!太ももマッサージのやり方
梨状筋と中殿筋のこりが原因の坐骨神経痛は梨状筋症候群と呼ばれる。梨状筋症候群ではない、坐骨神経痛は要注意。初級者はマッサージしない方が無難。
大きい三角形の中心が梨状筋のツボ、小さい三角形の中心が中殿筋のツボで、併せて腰椎や仙骨への負担を減らす為、股関節やお尻周りの筋肉をほぐしておくと良い。
腰椎などの骨が原因の坐骨神経痛は、大腿四頭筋(太ももの表側)とハムストリングスをマッサージすると効果的。