将来を見据えて整体師、セラピストとしてのスキルを活かして介護業界に転職する人が増えています。理由は、安定した正社員としての雇用と、ケアマネージャーなどの資格を取ることでキャリアアップが出来る制度。
セラピストとして、身に付けたリラクゼーションの技術やホスピタリティを活かせる介護業界について、詳しくまとめました。
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リラクゼーションマッサージ業界で働くセラピスト、整体師から、資格を取って介護業界へ転職する人が増えています。特に、これからのキャリアを意識し始める30代後半の女性セラピストに多い傾向となっています。
高齢のお客さんへの施術で喜んでもらえたり、リピート率の高い指名客になってもらえたことが、高齢者の介護もできるかも知れないと考えるきっかけになるようです。
若い頃は耐えることが出来た長時間の施術も年齢とともに辛くなってきます。しかし、この業界の仕事は施術一本ごとにいくらかの単価で仕事をするのが当たり前。施術の本数を減らせば、それだけ給与も減ります。
大手チェーン店の幹部になるか、自身で独立開業して従業員を雇わない限りは施術をせずに報酬を得ることは出来ません。
そんな高いハードルを越えてこの業界で施術をせずにお金を得ることが出来るのはごくわずかな人たち、自分には到底出来そうもないと考えるセラピストや整体師はたくさんいます。
さらに、正社員、アルバイト、業務委託などの雇用形態に関わらず施術に入れなければ給料もそれだけ下がるのが当たり前のこの業界は収入が不安定。いつか仕事ができなくなってしまうと年齢を重ねるごとに不安に思うのは無理もありません。
不安定な収入、将来性、体力の限界、この三つが主な要因となってセラピストや整体の仕事を辞める人が増加し、マッサージ業界での経験を多少でも活かせる介護業界への転職が増え始めています。
介護職はマッサージ業界と同じく体力のいる仕事ではあります。しかし、安定した給与と将来性を考えるとリラクゼーションの仕事よりも待遇は良いものです。
2025年には、介護職の人員が約38万人不足すると言われており、関東や大阪などの大都市圏だけでなく地方都市まで全国的に人員が不足します。つまり、全国どこへ行っても介護職求人はあると言うことです。
さらに、3年~5年ごとに10万人以上の介護職に就く人が増え続けていくというデータがあり、それに伴って管理職が求められます。
早い段階で介護職に転職して実務経験を積み、介護福祉士などの資格を取得すれば将来は管理職に就いて、安定した給料と体力を使わない仕事をすることも可能だと言うことです。
セラピストや整体師だけでなく、柔整師、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師の国家資格を持つ人たちの介護業界への転職もはじまっています。
介護業界で最も上級の資格としてケアマネージャーと呼ばれるものがあります。これは、介護が必要な方への適切な介護プランを作成することが出来る資格で、大きな施設や市町村の役場に勤務することができ雇用待遇はかなり良い職種なので人気があります。
受験資格は、特に資格がない場合10年間の実務経験が必須となりますが、柔整師、あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師などの国家資格を持つ人は5年間の実務経験があれば免除されます。
国家資格を取得してから5年間の実務経験が必須になります。勤務した施設や事業所で実務経験証明書を発行してもらえればスグにでも受験することが可能です
柔整師などの資格を持っていて、今後、介護業界へ転職しようと考えている人は自分の勤めている施設や事業所が、実務経験証明書を発行できるのか確認しておくと良いでしょう。