お尻のマッサージの基本は中殿筋(ちゅうでんきん)をほぐすことです。しかし、お尻は分厚い脂肪に覆われているので中々、中殿筋の見分けがつきません。
そこで、整体師、セラピストの方に、おすすめなのは横向きにして行う中殿筋マッサージ。これなら、簡単に中殿筋を捉えることができダイレクトにほぐすことが出来るんです。
目次
横向きに寝てもらい、ほぐす側の膝を曲げて行き脚が45~50度開いた状態にします。
大転子(脚と股関節の付け根)から指四本分お尻に上がっていったところが丁度、中殿筋と呼ばれるお尻のコリが生じるポイント。
お尻は数多くの筋肉で構成されており脂肪も分厚いので整体マッサージ初心者が的確にコリをとらえるのは難しい部位です。
横向きになってもらうと脂肪が引っ張られ筋肉が浮き出てくるので、ほぐす際ポイントをとらえやすくなります。
また脂肪が引っ張られることで筋肉によりダイレクトな圧をかけることが出来るようになります。
お尻は分厚い脂肪と強靭な筋肉の塊です。遠慮して控えめなマッサージをしてもほぐすことは出来ません。
親指を重ねてしっかりと圧を掛けてほぐしましょう。
女性施術者の場合、大柄のお客さんのお尻に指で思いっきり圧を掛けても体格差があるせいでほぐせないこともあります。
そんな時は肘を使うマッサージがおすすめです。普段は肘を使うマッサージをしない人でもお尻は分厚い脂肪と筋肉なので怪我をさせる心配は少ない部位です。
お尻に限らず肘の手技を覚えると施術者の体の負担はぐっと軽くなります。
右の臀部をほぐす時は右肘を、左の臀部なら左肘を使います。中殿筋のポイントを定めたら肘を乗せて50~60度を目安に肘を曲げていきます。
きちんと角度が合うと「ポコッ」としたくぼみに肘がハマるので、あとはそのまま体重をかけていくだけです。
やり初めのうちは「ポコッ」としたくぼみに肘がハマる感覚が分かりにくいですが、数をこなしていく内に段々とわかってきます。
あまり深く考えずにどんどん取り組んで見てください。
また体重を全部乗せても圧が足りないような、強押しのお客さんの場合は肘の角度を60~90度に絞り上げていき肘の角度を鋭くすると圧は強烈になっていきます。
ただし、肘を立てて角度をきつく絞り上げれば上げるほど押している面は不安定になり滑りやすくなります。
その点を注意して慎重に体を支えながら角度を付けて下さい。
お尻の筋肉は骨盤と繋がっているので硬くなると骨盤を歪めるなど悪影響を及ぼします。
骨盤が歪むと腰の筋肉に作用して腰痛を起こします。つまり、お尻のこりをほぐすことが出来れば腰痛にも効果的にアプローチできることになります。
お尻には骨が無いので肘が骨に当たってお客さんに怪我をさせてしまうこともありません。
肘打ちと呼ばれる施術者の体の負担を減らせる手技を覚えつつ、腰痛もほぐしていける肘を使うお尻マッサージは整体マッサージ初心者におすすめです。
横向きにするとお尻の筋肉はほぐしやすくなる。脂肪も筋肉もお尻はぶ厚いのでしっかりとした圧でのマッサージが基本。
お尻のマッサージは肘を使うと効果的で、普段は肘を使うマッサージをしない人でもお尻は安全にマッサージできる。