お尻の筋肉は大きくて強く、その上、分厚い脂肪に覆われています。しっかりとほぐすには、かなりの圧が必要ですが、ちょっとしたコツを使えば、簡単にほぐすことが出来るんです。
女性の整体師、セラピストでもしっかりと効かせることが出来るお尻のマッサージのコツを覚えて、腰痛、骨盤の歪みを効率よく施術していきましょう。
目次
お尻はぷよぷよとしていて脂肪が多いイメージがありますが、実はその脂肪の下には大臀筋などの大きな筋肉があります。
骨盤と直接くっついている筋肉であり、腰と足の筋肉の停止部(筋肉の付き終わりの部分)もお尻の周りに集中しています。
長時間の座り仕事や運転などはお尻の筋肉を圧迫させコリを生じさせます。お尻の筋肉が硬く凝り固まると関連する腰や足、骨盤にまで悪影響を及ぼすのです。
分厚い脂肪の下にある大きな筋肉であるお尻の筋肉の種類は数多くあるので、総称して殿筋群(でんきんぐん)と呼びます。
この殿筋群を一つ一つ、指や肘でマッサージするのは大変な労力と技術が必要です。分厚い脂肪の下にある筋肉を探り当て、且つ強い圧をかけなければお尻のマッサージを効かすことは出来ません。
しかし、この殿筋群と呼ばれるお尻の筋肉のコリを全てほぐすことが出来れば、腰痛、足のだるさ、骨盤の歪みまで改善させることが出来ます。
そこでおすすめなのが手根を使い、お客さんの足を4の字して行うマッサージ。力も使わずに簡単にほぐすことが出来ます。
特に、大臀筋と呼ばれるお尻の筋肉の中で最も大きな筋肉をほぐせるので、素早く臀筋を緩めていくことが出来ます。
まずお客さんをうつ伏せの状態にしてから、どちらか片方の足を曲げていき外側に倒します。この時の足の形が数字の4になるようにして下さい。
後は、お尻の縁に沿って手根と呼ばれる親指の付け根から掌の部分を使って真下に圧を押し込むだけ。
お尻と骨盤部の骨の際(きわ)に出来る限り沿って行うのがコツです。一回の押圧で5~8秒間を目安に押し込んでください。
股関節の固い人は4の字にすると足が崩れる場合があります、そういった時は施術者の足でしっかりとロックして4の字が崩れないようにして下さい。
股関節があまりに固く4の字が作れない場合は、出来る限りで良いので4の字に近づけて下さい。このマッサージで大臀筋、中臀筋、小臀筋などの主要なお尻の筋肉をほぐすことが出来ます。
お尻の縁をほぐしたら、最後に大転子(だいてんし)の外側に沿って手根マッサージをします。大転子とは足とお尻を繋いでいる大きな骨のことです。
先程と同じように、大転子の骨の縁に沿って真下に体重を掛けながら圧を加えます。お尻の縁をする時よりも痛がる人が多いので強さ加減には注意してください。
このマッサージで深層六筋(しんそうろっきん)と呼ばれるお尻にある6つの筋肉をほぐすことが出来ます。深層六筋は股関節と深くかかわりのある筋肉なので足のだるさや骨盤の歪みの矯正に効果的です。
お尻のコリは骨盤の歪みを生じさせ足腰にも悪影響を与え、殿筋群と呼ばれるほどたくさんの筋肉がお尻にあり、一つ一つほぐすのは難しい。
4の字を作りお尻の縁に沿って手根でマッサージをすると大臀筋、中臀筋、小臀筋といった主要な筋肉をマッサージ出来る。
大転子に沿ってマッサージすることで股関節に深く関わっている深層六筋をほぐすことが出来るが、強さ加減に注意が必要。