マッサージ業界で働く整体師、セラピストが一番気をつけなければいけない指の痛み。その中でも、一番使う機会の多い親指は決して痛めるわけにはいきません。
業界で働き始めの整体師、セラピストは、とくに悩むことが多いはずです。我慢していい痛みとケアすべき痛みを判断できるように、きちんと指の痛みについて学んでおきましょう。
施術で親指を痛めない為のストレッチ動画を紹介しています。
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腱鞘炎の症状とセルフチェックのやり方はコチラ。
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施術中に親指手首がびりびりと痛い時のケアと対処法はコチラ。
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目次
リラクゼーション、整体、整骨院など様々な業態のあるマッサージ業界ですがどのような業態であっても親指(拇指)を多用して施術を行う点は変わりません。
それだけに親指を痛めてしまう人は多くそれが原因で業界を去る人もいます。
親指は痛くなった後に強くなるので、一人前の施術者になる為には誰しもが通る道のような風潮がマッサージ業界にはあります。
確かに親指が強くなっていく過程で痛みはついてまわるものです。しかし、指が強くなる為に必要な痛みと我慢していると親指を痛めてしまう痛みがあります。
痛みの種類や部位に合わせたケアをしなければ強くなるどころか、脆く施術に耐えられない指になるのです。
親指の痛みは大きく分けると3つに分類され痛みのある箇所に応じたケアと対処が必要です。
マッサージをした後に指が痛むのか、何もしてなくても痛いのか。施術後にしばらくすると痛みは引くのか等、痛みの起きるタイミングと頻度も目安になります。
最も痛みが発生しやすい箇所でマッサージ業界で働く人のほとんどが、この第一関節(IP関節)の痛みを経験します。
痛みが酷い場合は、施術後に氷水などを使ってアイシングして下さい。親指を多用することで関節周辺が炎症を起こしている為に痛みが生じやすい場所です。
親指の付け根の部分に位置する第二関節(MP関節)に痛みがある場合は、施術のやり方に問題がある場合があります。
特に多いのが、親指が垂直に立っておらず関節が曲がった状態で体重を乗せ指圧してしまっているケース。
そのような施術では関節を痛めてしまい親指をダメにします。この部位の痛みは軽く考えずに自身の施術スタイルを見直して下さい。
ただし、新しく施術スタイルを変えたり今までにしたことがない手技を取り入れた場合は、一時的に痛みが出る場合があります。
親指の使い方が異なる為、今までとは違う筋肉が使われ疲弊するからです。その間はこまめにアイシングして下さい。
1週間から10日を目安に痛みの度合いを見て痛みが続くようであれば施術のやり方に問題があります。
親指側の手首の付け根の部分に位置する手根中手関節(CM関節)この部分の痛みは腱鞘炎を起こしている可能性が高く、自身でのアイシングや手首のサポーターやテーピングをしても改善は見込めません。
特に、女性の施術者は男性に比べて腱鞘炎の発症率が高く注意が必要です。
痛みは徐々に進行して行き、初めのうちは鈍痛や灼熱感が現れますが数日経つと消え、また痛みが現れるまではしばらくなんともありません。
しかし、徐々に痛みの頻度が短くなっていき痺れや重だるさに痛みが伴い、力が入りづらくなり夜も眠れない程に疼き痛み始めマッサージだけでなく日常生活にも支障をきたす恐れがあります。
放置して治るような症状ではないので、この部分に痛みを感じ始めたらなるべく早く整形外科を受診しましょう。
詳しくは、親指付け根の痛みドゲルバンは職業病!腱鞘炎の症状とセルフチェック
親指の痛みには単純に指圧をした時に感じる痛みのほかにも鈍痛、疼痛(とうつう)、痺れ、灼熱感などがあります。
特に気を付けたいのが「痺れ」の症状です。
親指のどの部位であれ痺れを感じる場合、神経がなんらかの原因で圧迫されておりそのままの状態で施術を続けてしまうと最悪の場合、症状が悪化し親指が使えなくなる場合もあります。
親指に痺れを感じたら整形外科を受診してきちんと診断してもらいましょう。
親指の痛みは第一関節、第二関節、手根中手関節の3つに分類される。
第一関節(IP関節)の痛みは、マッサージ業界で働く人は誰しも経験する。施術後のアイシングが大切。第二関節(MP関節)が痛い場合、施術のやり方に問題あり、長引くようならマッサージのやり方を変える必要がある。
手根中手関節(CM関節)の痛みは腱鞘炎の可能性が高い、特に女性は腱鞘炎になりやすいので早急に整形外科を受診する。
親指のどの部位であっても、痺れを感じた場合は神経が圧迫されている可能性があるので早めに整形外科で診断を受けること。
今回の例はあくまでも一例で他にも色々な疾患はあります。マッサージ業界で働く人にとって手は大切な商売道具です。痛みを安易に考えず不安がある場合は整形外科を受診しきちんとした診察を受けましょう。